「憲法を哲学する」高橋哲哉さんとの2時間

2007年1月13日 03時46分 | カテゴリー: 平和・憲法など

東京・生活者ネットワーク主催の憲法学習会に参加した。講師は2000年に開かれた「女性国際戦犯法廷」以来の私の意中の人・高橋哲哉さん(東大大学院教授)。昨夏は、世田谷ネットの大河原雅子さんたち平和部会と一緒に、初めて靖国神社の大鳥居をくぐり、遊就館に行った。私の中のきっかけは、幾度も目を通した高橋さん著書の「靖国問題」(ちくま新書)だった。戦時中、御羽車に乗せられた合祀名簿、天皇の参拝による招魂祭によって戦死者を英霊と昇華させ、遺族感情を変化させてしまう「装置」、高橋さんいうところの「感情の錬金術」の有り様を目の当たりにした。

今日の講演は、教育の主体が国家に戻り、教育が為政者の意のままにされてしまう教育基本法の改定と、現在は一宗教法人である靖国神社の国営化が、憲法改正の一番のねらいである新しい日本軍を立ち上げ、支えるための「セット」であり、かつての国家護持体制を新たな形で行おうとするもの、とのお話に始まった。
憲法に関しては、まずストレートに9条、そして改定要件を変えることで、思想、政教分離、人権条項など憲法のあらゆる箇所に手が入り、今後、憲法と不可分の法律の改定が何十も想定されることになる。

この雪崩を打つような方向をどのように止めたらいいのか、との問いに、世論=国民の意識やジャーナリズムが監視し、ストップさせる、それが民主主義だとの指摘だった。
為政者の政治的意図による教育基本法改定によって地域の教育委員会においても早晩変えられてしまうかもしれない教育目標や、国家に都合のいい人だけが教師として登用されてしまう恐れなどに打つ手は、政治を変えること。
市民の対抗軸は、現行の憲法に照らし、声をあげていくこと、やはり地域から政治を変えることに始まる。今年は、選挙の当たり年だ、成果を出したい、出すしかないのでは。(大塚恵美子)