「不都合な真実」はそこかしこに

2007年3月30日 22時41分 | カテゴリー: 環境

地球温暖化対策、それは政治を変えること

お気にいりカフェのひとつ「カフェ・オードリー」のオーナーはとてもすてきな女性。コーヒー豆の自家焙煎をする店で、ブレンドも抜群。オーナーが焼き上げるシフォンケーキも工夫があっておいしくて「青汁と豆乳」、「さくら」は最近のヒット。アイデアと工夫とホスピタリティの達人なので、コーヒーを飲みながらのお喋りも楽しみ。
最近、彼女はクリントン政権元副大統領アル・ゴアの「不都合な真実」の映画を観たとのことで、地球温暖化とアメリカの確信犯的な罪について、話が盛り上がる。彼女は、「映画は当分行かれないでしょうから」と書籍版を貸してくださった。

グラフと写真が多用されていてわかりやすい。だから、今更ながら地球と文明の衝突に愕然とする。先進国132カ国が批准する京都議定書に未批准のアメリカとオーストラリア。「地球温暖化の寄与率」は、アメリカ30.3%、EU27.7%、オーストラリア1.1%、日本は3.7%だそうだ。償うことを知らないように見えるアメリカだが、多くの都市が独自に議定書に「批准」し、議定書が求めるレベル以下に地球温暖化汚染物質の排出を減らす政策を実行中とのことを初めて知った。オゾン層破壊に対するモントリオール議定書・フロンガス(CFC)規制の陣頭指揮をとったのがアメリカであり、危機解決に向かう力をアメリカはもてることを示唆している。
何もしない、といわれるアメリカの温暖化政策が昨年の中間選挙後に変わり始めた、との報道を先日読んだ。アメリカの産業界が削減義務を受け入れるという転換が出始めたようだ。
削減目標−8%のEUの実績は、0.6%減と進んでいて、排出量取引や環境税導入による効果で、京都議定書にとらわれることなく20年までに温室効果ガスを20%削減するという目標を新たに設定している。
日本は目標−6%、だが実績は8.1%増と増えているのだ。自主的な取組をしている個人は多いはずだが、国をあげての長期戦略がないこと、自然エネルギーなどへの転換に遅れを取っていること、経団連の反対により排出量取引が実現しないなど、削減に向けた真摯な取組をしてこなかった。
温暖化は深刻だけれど、経済競争に負けられない、今の生活を変えたくない。だから、目をそらす、不都合な真実から、という訳だ。
アル・ゴアが大統領になれなかった理由は共和党の企みともいわれるが、政治、政治的意思がやはり「不都合」に向き合わなければ内向きの「美しい国」など嘘っぱちのことなのだ。温暖化対策、それは政治を変えること。(大塚恵美子)
(写真は、誌上から世界の夜の様子を抜粋。白いところは照明、青いところは巨大な漁船団)