放課後子ども支援の取り組みから学ぶ

2007年10月21日 15時42分 | カテゴリー: 子ども・教育

第7回子どもの権利条例フォーラムのつどい

20日、東洋大学甫水会館で、恒例の「子どもの権利フォーラム」が開催された。今年のテーマは「放課後支援」。先駆的な取組みを行ってきた江戸川区、武蔵野市の事例を各担当の行政マンから伺った。その後、特別報告として、学校法人東京シューレが葛飾に中学校を開設した事例をお聞きした。
国が進める「放課後プラン」については、従来の定員を設けた「学童クラブ」とのすみわけや安全性の確保などを廻り賛否の多い課題である。
江戸川区の「すくすくスクール」は、毎年6000名もの新生児が生まれる(合計特殊出生率区内最高1.26)地域特性、子ども施策の重要性から、学童の待機児童の解消と健全育成事業を結びつけた全児童対策として、H15年に1校設置に始まり、H17年には区内全73校に設置された。学童登録の子(定員なし6年生まで)と一般登録の子を合わせてすくすくスクール事業としている。全児童数のうち、約70%が登録し、平日の参加平均は1校あたり80人〜95人。スタッフは、地域からクラブマネージャー、サポーター、区の職員がサブマネージャー、臨時職員がプレイングパートナーとして運営にあたる。教育委員会が主導していること、学校長、副校長が運営組織(サポートセンター)に参加し、教員も児童情報の共有や指導方法などの協議に参加している点に工夫が凝らされている。異年齢の子どもたちが一緒に活動することで、自ら考える姿がみられるという。地域の人の参加も増え、地域まつりなどに日頃の成果を発揮する場面(盆踊り参加、演奏など)もあるとのことだ。
武蔵野市の「地域子ども館・あそべえ」は、学童クラブとは別の事業としてH17年から全12校で、地域に暮らす私立・国立を含めた全ての小学生対象の異年齢児の交流および地域の交流事業として実施。教室、校庭、図書室が開放され参加人数は江戸川とほぼ同じ。運営は、市嘱託職員の館長、臨時職員のスタッフ(5人)と地域ボランティアが行い、子ども家庭部と教育委員会との共管事業だ。企画運営委員会には、学校長、副校長、PTA、青少協、コミュニティ協議会、民生・児童委員などの参加で検討される。共管事業だが、各学校との関係づくりに苦慮されている様子だ。
どちらの取り組みも参加は原則無料、経費は、人件費等で年間1校あたり約1000万円だ。武蔵野市は、「事業実施要綱」、「企画運営会議運営要綱」「企画運営会議運営費補助交付金要綱」等を設置している。江戸川区は、要綱設置などがなく、誰が「すくすく」を評価するのか、何を基準に評価するのかが課題であり、学校間の格差が出てしまいがち、とクラブマネージャーの奈良さん(ネットのローテーション議員)が話された。
独自の道を選考したふたつの事例を伺い、71名を超える大規模学童への補助金廃止の課題、新たなコンセプトづくりや地域のモチベーションをどう高めるか、財政的な課題も含め具体的な方向を考え始めなければ間に合わない!という時期に当市は来ていることを痛感した。(大塚恵美子)