篠原まりさんに聞く「子どもが本と出会う場所」

2008年2月1日 23時15分 | カテゴリー: 本の楽しみ・図書館・学校図書館

小平・ネットの金曜サロンに伺って

魅力ある学校図書館づくりに携わってきた篠原まりさんが小平・生活者ネットワークの金曜サロンのゲストとお聞きし、お邪魔した。
2004年に、ボランティアとして関わってきた小平十三小学校図書館の大改装に着手し、その後、司書資格を取り、東大和市立中学校の学校図書館司書として活躍、そして現在は、なんと児童文学作家として活躍中の「伝説の」篠原まりさんにやっとお会いできた。
ご自分の子どもが通う小学校の図書館の古い本とほこりっぽい環境を変えなければ、子どもに本を読まないことを責められない、と仲間たちと勉強を開始。立川、福生、青梅の評判の高かった学校図書館を見学、そして今や100ヵ所を手がける必殺お助け人・学校図書館改装人として名を馳せる赤木かん子さん(ヤング・アダルト分野先駆者の児童文学評論家)との出会いと応援を受け、見事、十三小のドラマチックな改装を果たす。夏休みの4日間、のべ200人の働き手(保護者もよその人も子どもたちも)で大掃除、ペンキ塗り、古い本の除籍(なんと1500冊!)、シールを使った独自の分類・ジャンル分け、畳敷きのコーナーづくり・・・校長先生も動かした。とにかく子どもがやってくるようになったのだ。
その後、かん子さんから「次は司書の資格だね」ということで資格ゲット。そして、学校図書館に司書を配置するモデル化を進めていた東大和一中に嘱託職員の司書として活動した一年。目録カード化、市内の学校との情報交換会、調べ学習のコツ指導に取組むなど本当に精力的な活動だったことがわかる。評価をしないおとな・先生のいる場所として思春期の中学生が出入りするようになる。一年の仕事とは思えないほどだ。
「蔵書構築していく人が必要」と篠原さんは言う。子どもと本をつなぐ人、本は生き物、手をかけ展望していくコーディネーターが欠かせないのだ。
つくづく「子どもが本と出会う場所」づくりに専任の司書の必要性を痛感する。小学校からずっと司書のいる、いつも開いている図書館で本を読んだり借りたり司書の先生とお喋りしたり叱られたり、が当たり前だと思って育ってきた。しかし、移り住んだ東村山では学校図書館は開かずの間に近く、私が子どもの頃に手にした文学全集が並んでいたことには「デジャブか!」と絶句したものだ。昨年の6月議会、初めての一般質問で文科省の「学校図書整備5ヵ年計画」交付金の活用と学校司書の必要性を質したが、ハートに響く答弁は一切なかった。
東村山の取組みへの一歩に篠原パワーを活かしたいな、と思う、次の作戦練らなきゃ。
それにつけても、子どもの本の話をすると嬉しいな。篠原さんが紹介してくれた脇明子著「読む力は生きる力」の中のメタ認知能力(頭の中で進行していることを俯瞰し、制御するモニター力)を育てるあたりを開いたら、カニグズバーグ、マーヒー、ケストナー、リンドグレーンなどの作品が身近なものになっていたら・・・というくだりにぶつかり、胸キュンとなる。私にとっても「魔法の名前」、これらの出会いが、ゆっくりたっぷり私を変えた。(大塚恵美子)