高槻市「カンガルーの森」を訪ねて

2008年10月23日 01時07分 | カテゴリー: 子ども・教育

厚生委員会視察 10月21日

21日、大阪府高槻市の子育て総合支援センター「カンガルーの森」を訪問した。10月1日にオープンした「ころころの森」の今後の運営のあり方や子育て支援の先駆的取り組みを学ぶための視察だ。
S40年代に急成長した高槻市は人口36万人、H15年には中核市へと移行し、平均年齢の若い住宅都市だ。JR、私鉄の駅からも近い3階建ての子育て総合支援センターは、「次世代育成支援行動計画」に基づく目標事業として進行し、大阪府の元保健所跡地に設置され(建設費6億円)、H19年4月にオープン。19年度の利用者は68,000人で、まもなく10万人を突破しそうだ。
1Fは、0歳から就学前の子どもが対象のプレイルーム、絵本コーナーや畳を敷いたベビールーム、工作室など。ガラス張りで日当たりのいい遊び場には1歳前後の赤ちゃんとママたちの姿が。「今日初めて来ました」という30代のママも同年代のママたちと打ち解けた様子で、ボールプールで子どもを遊ばせていた。ベビーマッサージやリトミックなどの親子講座も人気で、子育て応援養成講座からは、24人がボランティア登録されている。
2Fには、クッキングコーナーがあり、離乳食やおやつづくりの講習が月齢別に月6回程度開催され人気が高いそうだ。ファミリーサポートセンターが同じフロアにあり、3月末で会員数が1525人(依頼988人、提供329人、両方208人)、利用件数は5000件とのこと。
3Fは、児童家庭相談事務所があり、18歳未満までの子どもに関する相談を受けている。月曜から土曜日の9時から夜7時まで専門多職種のスタッフ8人(ケースワーカー、保育士、心理士、保健師など)が、のべ935件の相談にあたってきた。4つの面接室のほかに2つのプレイセラピーの部屋がある。乳児のいる家庭への戸別訪問、養育困難家庭への訪問員派遣、児童家庭訪問事業のほか、15機関の連携でネットワークされる児童虐待等防止連絡会議の事務局も設置され、相談体制の一元化が図れている。
「カンガルーの森」全体で正規職員14人、非常勤+アルバイト17人、運営費は3200万円。
そして市内18の中学校区で展開されている5ヵ所の支援センター(保育所併設)や12ヵ所のつどいの広場(NPO、社福、医療法人、大学など多様な運営主体)の統括、直営のすくすくセンターの管理、一時預かり事業を機能させ、子育て支援情報の一元化や子育て情報がまとまった「WAIWAIカフェ」の編集、子育て支援コーディネートや地域のネットワーク化など、センターの機能として、網羅的に子育て支援に関する総合的な視点で事業化、運営が行われている点は特筆すべきこと、これぞ「子育て総合支援センター」だ。それらの総額(カンガルー運営費含む)は1億5735万円とのこと。
身近な地域の「ひろば」での仲間づくりや相談、「カンガルーの森」での講座や幅広い情報収集など、子育て家庭の選択肢は豊かだ。

東村山との共通点として、大学との連携について尋ねたが、以前から5つの大学と子育てについての連携会議を年に4〜5回開き、子育て支援施策への連携や研修等の協力を得ているとのこと。東村山のようにセンターの運営に直接携わっている訳ではないことがわかった。
東村山を振り返れば、いきいきプラザの子ども家庭支援センター、ファミリーサポートセンターや子育て総合支援センターが点在する形になり、全体のビジョンが乏しく体系的整理や一元化がされていないことが、今回の視察によって際立ってしまう。今後に、この視察で得た学びをどうにか活かしたいものだが。(大塚恵美子)