12月議会本日閉会

2008年12月20日 02時23分 | カテゴリー: 政治を変える

ああ疲れた、本音だ。今議会の提出議案は20件、委員会付託の審議がほとんどだったが、世界的な金融破綻、不況をそこかしこに実感する現状に加え、当市の財政難、行財政改革をまともに受け、厳しい選択を強いられた議会だったと思う。

今回は、国民健康保険に関する条例の改定2件について考えを述べたい
制度破綻が見え、抜本的改正がなければ自治体格差が拡大するばかりの国民健康保険税の改定には、会派の中の議論でも意見が一致せず、私は反対した。ここ5年間、特別会計である国保会計の徴収率が向上しない中、医療費の給付が増加し、赤字を埋めるため一般会計から繰り上げ充用や補正予算の形で補填を行なってきた。もう持ちきれないということで、保険税の賦課割合の変更で応能分=所得割と応益分=均等割の負担割合を60:40から50:50に変え、資産割を廃止するという手持ちの「カード」を一気に切ることに。そのことにより東京都からの調整交付金が満額支給となる誘導策、メリット(今まではペナルティがあったということ)が生じ、健全化が期待できるというもの。果たしてそうだろうか?軽減措置がとられるとはいうものの、年額にして3万円の負担増の出る世帯層が第3次行財政改革後期実施計画によって影響の出る層と重なり、派遣切りやリストラなど雇用状況の悪化の中で果たして徴収率が好転するのか大いに疑問であり、次に切るカードがないような税率改定には賛成できなかった。結果は賛成多数で原案可決だ。

また、本日の追加議案だった国民健康保険条例の「産科医療補償制度」の創設に伴う「出産育児一時金」35万円を38万円に増額する改定についても多くの疑問があり、質疑の中で課題についての考えを述べ、消極的な賛成とした。全員賛成によって可決。
この制度は分娩に関連して発症した重度脳性まひに対し、分娩機関の任意加入(一人あたり3万円の掛け金)によって(財)日本医療機能評価機構が運営組織となり民間の損害保険会社の参入による無過失補償制度だ。制度が検討された社会背景、産科医の深刻な不足、現場の疲弊、紛争のリスクなどは理解するものだが、あまりに拙速な発足、公的な保険制度ではなく、民間参入の透明性のあり方、補償の対象の限定など課題が多い。
市内2ヵ所の分娩機関(病院1、助産院1)を始め近隣市30ヵ所の分娩機関は全て制度に加入しているとの答弁があったが、そもそも出産費用にばらつき(都内では45万円から50万円)があり、加入に伴う諸経費計上など分娩費用の値上げにつながる実態把握はされていなかった。また、補償の試算のあり方、返還されない剰余金などの金の流れの不透明さ、先天的な要因による脳性まひや他の障害の除外基準など納得のいかない部分が多い。5年後の見直しに期待したいとする答弁だが、5年後に破綻あるいは、公的皆保険制度のないアメリカと同じ途を開くことになりはしないか…危惧が残る。補償のためのモニター装着、データ管理など「私らしい出産」が遠ざかることへの抵抗感もある。
周産期医療、産科医、小児科医等の緊急的な受け皿となる環境整備、病院の受入れ体制、救命救急のネットワーク化、NICUの整備、医師等の人材育成と確保等の根本的な解決こそを早期に望みたい。(大塚恵美子)