なんてすてきな伊万里市民図書館

2009年4月22日 00時51分 | カテゴリー: 本の楽しみ・図書館・学校図書館

先日、有田町に暮らす娘たちの自慢の図書館に出かけた。
噂にたがわず、なんてすてき! H7年の建築というが、シンプルな和建築のような外観、中はとても広く4300㎡、高い天井、窓や開口部が多く開放的である。北と南に庭があり、天気のいい日は外で読書ができる。建築においても受賞している図書館だ。

びっくりすることに、図書館の真ん中に大きな木・イスの木が生えている、周りにはテーブルも椅子もパラソルもグランドピアノも。子どものコーナーも広く、多くの本が顔を見せて展示してあるので手にとりやすく、壁には「かいじゅうたちのいるところ」と「ぐりとぐら」の布の大壁画があって、思わず口を開けてみとれてしまう感じ。お話の部屋は、登り窯をかたどり中は階段状らしい、そして外の形も窯そのもので煙突まである!
学校図書館が使う専用のコーナーもあり、調べ学習用の本が棚に準備されている。そのコーナーの照明はフィンランドのアアルト(多分)のようであった、おしゃれ!
児童書もヤングアダルトや一般の書架も、書架全体が低く、通路もゆったりしている。選書のセンスが覗えるような本の顔が見える展示、コーナーのサインは陶板、書架の横にもさりげなく椅子と照明がある。映画や芸術関連のコーナーも充実していて借りたいものがたくさんある。額装された絵画も貸出ができる。旅のコーナーも、旅行会社のパンフレットや5万分の1の地図までずらりとある。音楽も映画も楽しめ、雑誌は300タイトルだ。机や椅子の配置も十分あり、カウンターの数も3ヵ所ある。
特筆すべきは、「伊万里学」の部屋、書斎のような小部屋に伊万里に関するあらゆる分野の専門書が並ぶ。

佐賀新聞に「伊万里市民図書館700万冊貸し出し突破」の記事があった。3代目の女性館長の「今後も地域住民の知的活力向上につながる“書斎”でありたい」とのコメントが載っている。全国でも屈指の市民の参加による図書館づくりがあったようで「伊万里をつくり 市民とともにそだつ 市民の図書館」の目標が掲げられ「伊万里市民図書館」の名称も誇り高い香がする。人口が6万人で、蔵書数33万冊、資料費2000万円、レファレンスの数は年間18000件、図書館登録率が83%、利用率が同規模都市の中では全国で15位とあり、視察も年間30件あるそうだ。

とにかく気持ちよい空間で、あちこちの棚に、気になる本が次々と見つかる。3人でなかなか帰れなくなり、ついに閉館時間となり、どっさり本を借りて車に載せた。ああ、ずっといたい。居心地がよくて長居をしてしまう図書館、こんな図書館が身近にほしいな。(大塚惠美子)