男の理屈 DV被害に関する裁判を傍聴

2009年11月17日 23時09分 | カテゴリー: 女性・生き方

地方裁判所で、DV被害に関する裁判の結審を傍聴した。被害女性を支援してきた生活者ネットワークの議員であり友人でもあるOさんから事件の経過を伺ってきたが、今日は被告への最終の尋問、被害女性の意見陳述(代読)があった。判決は12月初旬とのことだ。
DV被害を受けた女性と被告との離婚の調停中に、外国人である夫・被告が女性の子ども2人を国外に連れ去った事件が起きたのは10年前だ。子どもたちの親権は女性にあるにも拘わらずの連れ去りは犯罪だ。その後の10年を異国で過ごした子どもたちは、今、思春期を迎えている。年かさの子どもがパスポート更新時に、日本にいる母親の元へ逃避してきたところを被告が連れ戻すために入国し、国際指名手配を受けていたため逮捕され、目下、拘留されている。
妻に対する暴力と、子どもの誘拐という、10年に亘る子どもの思いや成長、権利などを省みることのない自分勝手な卑劣な犯罪であり、検察側の求めた刑が懲役3年というのは妥当ではない、と思うような裁判の内容だった。
被告側の弁護士の、「暴力を振るわれた被害女性にも落ち度がある、一方的ではなかった、子どもには暴力をふるわなかったので残忍ではない、子どもに対する愛情は充分ある」との弁論は、典型的な男の論理であり、違和感ばかりが残る。
現在、母親の元に暮らす18歳の子どもは、父親の支配下にあった時から拒食などの変調を来たして、現在、適応障害と診断されている。自分を肯定できない子どもの受けた苦しみが癒える時間はいかばかりかと思う。まだ、年下の子どもは、異国に残されたままで、被告によって住所の公表すら拒否されている。
「反省している、2ヵ月の拘留で社会的制裁は受けている、被告にも生活がある、寛大な判決を」とは、あまりに身勝手すぎはしないか。
被害を受けた女性が逃げ回らなければならない理不尽、3日にひとり、配偶者からの暴力で、命を奪われる女性がいる、という実感を男たちはどのようにもつのだろうか。

DVに対する認知が進むことは大事だ。東村山市では、定額給付金、子育て応援特別手当を、DV被害者が受け取れなかったケースに対し「臨時生活給付金」をお渡しする。申請は10月15日から始まり12月28日まで受け付けている。市民部国際・男女共同参画課(042−393-5111内線2564)に相談、問い合わせを。(大塚恵美子)