女性のための相談室 再起動する

2010年4月5日 11時48分 | カテゴリー: 女性・生き方

議会が終わって その2

お金がない自治体はかなしい。工夫してくれない自治体の市民はもっと哀しい。
市民サービスのために予算編成を考えても、立ち塞がる「スクラップ&ビルド」とか○%マイナスシーリングとか定数削減とか、モチベーションを上げる機会がことごとく失われる。
そんな中で手が出てしまう「奥の手」が国からつく「緊急雇用対策」系の補助金だ。でも、これは単年度あるいは最長でも3年くらいの補助制度で、短期の仕事、あるいは補助金で入口を設けてその後は市の事業として定着させる、そんな使い方をするべき代物である。ましてや、雇用の創出に結びつくのか、そういった責務までも自治体は踏み込むべきである。手を出す前に展望を描くべきである。そのままでは奥の手どころか「禁じ手」だ。22年度予算では特に目に余った。

昨年3月の21年度予算委員会で、男女共同参画課の女性相談員の雇用(後の事業「女性のための相談室」)が予算計上された時に、私を含め数人の委員から「相談事業は必要、しかし緊急雇用対策でいいのか、継続が必要な事業であり、その後をどう描くのか」といった内容の質疑が交わされた。答弁は「利用状況をみて、その後の継続を検討」とあった。
ところが、22年度予算案では跡形もなくなっていた、継続はされなかったのだ。
以前、担当にヒアリングをした時には、「女性のための相談室」は6月から設置され、相談員自らの意欲と活動が効を奏し、小さなカードもあちこちで手渡され、周知もようやく行き届き、秋から相談室は埋まっていく。女性たちの手ごたえがあったのだ。
北庁舎の1階で、毎週火、水、木、土の4日間、3人の女性のカウンセラー(臨床心理士、心理カウンセラー、ファミリーセラピスト)が予約なしで相談を受け止め、もちろん秘密は厳守、無料、何回でも相談ができる。とにかくひとりで悩まないで!
延べ133回、34人が訪れ、3月でも継続して相談される方は9人いらしたという。
これをなくせますか? ようやくつながった信頼を断つことができますか? 悩みの入口から家族や社会の問題、子どもとの関係、さまざまな課題への解決の糸口が得られる機会であったと思う。継続されている9人の方は、どこで誰に相談するの? 東京ウィメンズプラザへ行けって? それって、あんまりじゃない。人はものじゃないのよ。

どうにかしなくちゃ、と会派でも検討し、他会派にも投げかけたけれど、修正案まで持ち込めず、どうしたら復活できるか悩んだ。予算書から消えていたせいなのか、予算委員会での「女性のための相談室」に関する質疑は今回、私ひとりだったけれど「継続が欠かせない事業であり、復活を要求したい」と市長に言い切った。答弁は玉虫色だったけれど、復活までは無理とみてとれた。でも切れてしまったら終わりだ。
3月議会の代表質問では自民党の加藤議員が同じ内容に触れていたこともあり、継続のあり方を、ご担当は最後の最後まで模索し、苦心されたらしく、なんと3月末に、事業の継続が内示されたとのこと!
わあ、よかった。相談日は、火曜と土曜の週2回に減ってしまうけれど、5時間づつ維持できるそう。なんと3人のカウンセラーはローテーションで3人ともお残りになるそうだ。規模縮小でも、決して灯を消してはいけない、との多くの人の思いが実ったのだ。
課内の流用や予備費ではなく、補正予算できちんと事業の位置づけをするのが、これからの私たちの役割だ。

もうひとつ言うと、この4月から組織改編で、「国際・男女共同参画課」が看板を下ろすことになった。一般の相談体制を含めた課となり、男女共同参画係はもちろん残るけれど、課の名称は「生活文化課」、あーあ、東京都みたいだ。無味乾燥。
このことも予算委員会で「男女共同参画を進める明確な旗印を降ろしてしまうことは残念、これはひとつの後退だ」と検討経過を聞いた。女性センターもない当市での、女たちにとってもひとつの拠り所、旗印であったのに。
それでは、内実の役割で女性のニーズや権利の保障に向かい合い「男女共同参画」をもっともっと具現化してもらわねば。
使ってくださいリニューアル「女性のための相談室」を。(大塚恵美子)