とても信用ならない 民主党のエネルギー政策

2010年5月12日 09時31分 | カテゴリー: 環境

「もんじゅ」だけが危険ではない

14年前に試運転を始めたとたんにナトリウム漏れで火災を起こし14年間停止していた福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」が2013年春の本格稼動をめざして5月に運転を再開した。ところがすぐに誤警報だか、制御棒の手順にミスがあった、マニュアルを徹底など奇妙なトラブルが相次いでいる。そりゃそうでしょう、あまりにも技術が難しく、あまりにもコストがかかるため、世界中でうまくいった試しがなく、原発大国2位(1位アメリカ、3位日本)のフランスでさえスーパーフェニックスという高速増殖炉には手を焼き、とっくに撤退している。
「もんじゅ」の14年間の停止中、ナトリウムを冷却するために使われた電気代は1日1億円といわれ、今までに税金から4400億円が「もんじゅ」電気管理代に消えていった。本当にばからしい。燃やしたプルトニウムからそれ以上多くのプルトニウムを生み出す特殊な原子炉の実験炉だけでこんなに大きな電気の無駄、税金の無駄をして何がCO2を出さない発電だ、ばかにするのもいい加減にしろ!と暢気な文部科学大臣や政府にいいたい。
温室効果ガス25%削減の特効薬は原発推進ではない。ウランの掘削から輸送、原発建設、運転、そして確立されないままの放射性廃棄物の処理、つまり「核のごみ」の最終処理が見込めないうちに55基の原発がつくられ、またいつ事故で停止するかわからないので、火力発電所などを常にスタンバイさせている、という2重のCO2増加になってはいないか?
六ヶ所再処理工場も相次ぐ事故、トラブルで操業は延期に次ぐ延期、ガラス固化ができない?そうでしょうね、これまた無理がある話なのだ。本格稼動のたった一日で、55基の原発から出る1年分もの放射性物質を放出するといわれる再処理工場は稼動すべきではない。

それに加えて、民主党が政権をとった途端、9月に連合がGOを出したことでにわかに進む原発新設計画。経済産業省は3月、30年までのエネルギー政策の指針となるエネルギー基本計画の改定案を公表した。報告を読むと、現在国内で稼働中の原発は54基、総出力は約4900万キロワット。国は温室効果ガス削減対策の一つとして原発を位置付けており、20年までに温室効果ガス25%減実現には8基の新設が必須。鳩山政権が推進する原子力発電は20年までに8基増設、これに符号。30年までにはさらに6基の新設を計画している。
以上の原子力発電所の現在の新設計画(14基)がすべて実現しても、2030年以降の20年間にさらに20基の新設が必要という試算を資源エネルギー庁がまとめた!!天文学的数字みたいではないか。
既存原発の寿命による廃炉の目減り分を埋め合わせるためで、現在よりハイペースな「年平均1基の新設」を実現しなければならないと報道されている。正気の沙汰ではないし、一体どこに建てるっていうの?既存原発にはもはや増設の立地などない。中国電力がごり押ししている上関原発だって海洋汚染を含む問題は解決されず、対岸の祝島の住民との合意など28年間はかられていないし。つまり、エネルギー庁でさえ、困難な状況を認識したという報告なのか。

電力会社の利権誘導としか見えない原発推進、世界の地震の20%は日本でおき、活断層や脆弱な地盤の上に原発が建つ現実を正視しない歴代の政権。核軍縮だといったって、ミサイルひとつが日本に落ちれば、原発にあたる確立は充分。武力では解決できない課題が粛々と進んでいる。滅びの美学は要りません。
ドイツやベルギーをはじめヨーロッパでは脱原発の流れが主流、しかしアジアの原発ラッシュは続くと予想されているそうで49基が計画済みとのことだ。
再生可能エネルギーの推進は、日本は18位。アメリカ、中国が昨年1年間で設置した風力発電施設は31%増、規模でいうと原発25基分を超すという…
民主党って何処に学ぶんだろう。(大塚恵美子)