究極のエコは脱原発から

2010年8月30日 03時50分 | カテゴリー: 平和・憲法など

平和の集い「オール電化ってほんとにエコ?」

29日、澤井正子さん(原子力資料情報室)とHAOWさん(シンガーソングライター)をゲストに第4回となる「平和の集い」を開いた。
タイトルを「オール電化ってほんとにエコ?」としたためか、なんと会場のスポーツセンターのクーラーが故障し、もの凄くホットでエコな環境下での集会となった。
集った方々に資料と一緒に手渡したのが、うちわと麦茶。なんとなくゆるい感じで始ったのだが、どっこい、澤井さんのお話は、恐ろしいほどの真夏のホラー話の連続となり、寒気をよんでくれた。

結論、やっぱり、オール電化はエコでもクリーンでもなかった。
昭和35年頃と比べ、社会状況も生活様式も大きく様変わりしたが、なかでも電気の使われ方の変化は大きいという。一年を通じ使われる電力が平均していた昭和30年代は一日に約1000万kWが使われ、現在では6000万kWが使用されるようになった。夏場の冷房需要が大きく、いまや消費電力の1/3が冷房に使われているそうだ。今年は特異としても、数日の最大消費電力に合わせるために発電施設が更に必要となり、原子力発電を「供給安定性」「環境適合性」「経済効率性」を満たす基幹エネルギーとして利用拡大を図る、というのが経済産業省の「エネルギー基本計画」だ。だから現在の54基の原発に加え、2030年までに14基の原発を増設する途方もない計画だ。
でも、原発の稼働率は約65%だそうだ。本日8月29日の原発運転状況を東京電力のHPで見ると、17基ある原発のうち動いているのは9基、一年前は8基だったそう。事故、地震などで突然停止となると一瞬で供給停止となり、立ち上げには充分な点検と補修が、定期点検のほかに必要となる。つまり稼働率は上げられない。そこを無理に引き上げようと定期点検期間を短縮する安全性の切捨てが行なわれようとしている。しかも、日本の原発は老朽化し、地震地帯に立っている。ちっとも安定なんかしていないことになる。
東電は福島原発のトラブルにより2003年に全17基を2週間運転停止、2007年にも地震により柏崎原発7基を2年間停止、でも停電は起こっていない。それは火力発電等の余剰設備をバックアップのために抱えているからだそうだ。原子力発電のバックアップのために、化石エネルギーへの依存性が高まり、ここでもCO2は増加する。石炭火力に比べると確かに核分裂だからCO2の排出は少ないが、水力、風力、太陽熱などの再生可能エネルギーに比較すると倍以上のCO2を出す、しかも核燃料の濃縮には発電時の3倍のCO2を出し、核燃料サイクル、放射性廃棄物の処理の問題が解決されないままだ。環境適合性もないことに。
そして、余剰電力を消費してもらうために使われない深夜電力を使ってもらうメニューを山ほどもつ。エコキュートとか、オール電化もそう。余った電気を使う人を開拓しているのだ。
放射性廃棄物の最終処分が未確立なまま原発依存が進む未完のシナリオで突っ走る。費用負担は未来世代に受け継がせる。東電が出した廃棄物処理、再処理に関する費用負担は、364年後までつづくという資料を見せてもらった・・・誰が見届けるの!?誰も検証できない経済性だ。
「原発はクリーンエネルギー」というCMについては、日本広告審査機構が電気事業連合会に、放射性降下物や放射能汚染のないものをクリーンとするため、原発をクリーンと表現すべきではない、という裁定をしている。これも今日知った事実だ。澤井さんの話は東電などの資料に基づく理論的な事実の積み重ねだ。
国家的詐欺か。送電線を独占する電力会社、原燃、メーカー、政府、負のスパイラル。もうとめられないの?どうしてこうなっちゃったんだろう。ああ・・・

澤井さんの話のあと、平和への希求を歌で表現するHAOWさんのライブを聞く。NUCLEARは核も原発も、と話すHAOWさん。お腹の底から湧き出る声と言霊。私は彼女の歌を聴くと、総毛立つ。再処理工場を告発する「六ヶ所の子守唄」海に空に放射能を捨てないで、と強く優しく美しい声で。上関原発に中国電力に向き合う「ほぎうた」祝島を応援する魂の歌、アカペラで歌う彼女は巫女のようだ。
参加者全体で魂を共有した時間。大学生の若き友人が言った「今まで知らなかったことばかりでした」。(大塚恵美子)