子ども支援に関する3つの請願審査

2010年9月13日 06時47分 | カテゴリー: 子ども・教育

10日の厚生委員会を傍聴した。議案はなく、子ども支援に関する3つの請願が審査された。

●「東村山市における各種認可外保育利用者への助成金拡充に関する請願」
209人もの認可保育園待機児のいる現状で、各種認可外保育施設(認証保育室、認可外保育室、保育ママ)においても、利用者が所得水準に応じて保育料を支払えるよう、早急に制度を整備してほしい、との主旨で多くの署名を添え、6月に出された請願で、数回の議論を経て、この日に採決となり、結果は3:2で不採択となった。しかし、本会議最終日での結果は自民党系、草の根が不採択だがその他は「変えよう!議会・東村山」を含め採択に賛成の「逆転」となると見込み。このところ、市議会の振幅が大きくなり、従来の図式ではなくなってきた。会派として請願紹介議員となっても、委員会での意見や採決は異なる現象が多発、これは会派の意思より議員個人の意思の表明がはっきりしていい傾向だと思う。
認可外保育施設の入園料半額補助、今年4月に導入された第2子以降負担軽減策(一律5000円補助)は本質的な負担軽減とはならない。保育施設に係わらず、不公平、不利益を埋めるために、所得水準に応じた補助金拡充を求めるもので、所得捕捉などのしくみづくりが実現に向け必要だが、財政難だけを言い訳にしない進歩を期待したい。

●「発達障害の早期発見につながる5歳児健診とその後の発達相談体制の整備について求める請願」
発達障害の早期発見につながる5歳児健診とその後の発達相談体制の整備について求めるもので、継続審査となったが、5歳児健診に取組む鳥取県や先駆的な市町村の事例、当市の相談体制の現状などが前回に続いて報告され、質疑がされた。当市では、1歳6ヵ月児健診、3歳児健診(事前アンケートと個別相談)のほかに幼児相談室での専門家による相談、保育園への巡回相談、毎月の小児神経科医師2名による相談体制などきめ細かな体制がとられていることが母子事業の女性係長の的確な答弁でよく理解できた。しかし、多摩北部医療センターなどに小児神経外来ができたが、医師による診断だけで、療育機関がないことなどが課題だ。
発達障害の早期発見、早期支援が気づきや受容につながることは理解するが、相談、診断の後の成長に寄り添う体制がなければ、受容も困難ではないか、と思う。その後の受け皿となる環境整備、縦割りでない取組みが欠かせず、一貫した取組み、拡充を早期に期待したい。子どもの成長はまったなしだ。

●「第二保育園の民営化撤回を求める請願」
7園ある公設公営の認可保育園を民営化する方針を昨年3月に市長が表明され、前触れなく第二保育園が指名されたのが、1年後の2月末だ。市民参画の児童育成計画推進部会で民営化ガイドラインが検討された経過はあるが、民営化議論そのものは一体どこでされたのか。しかも、保育全体、子育て支援総体の課題であるはずが、第二だけがピンポイントで名指しされ、第二の保護者だけが苦悩している分断の構図が納得しがたい。
「変えよう!議会」でも2回に亘る要望書を市長に提出し、性急な進め方でなく、全体像を示し、保護者との丁寧な話合いの場をつくってほしい、との要請を進めてきた。私たちの会派は、認可保育園の民営化自体に反対ではない。民営化そのものを全面撤回せよと言っているのではない。全体像が示されない性急な進め方は通らないし、少なくとも、第二の名指しは白紙に戻した形で検討されなければならないと思う。これは第二に特化した話ではないのだから。スタートの掛け違いがおかしいのだ。
9月議会の初日、所信表明で24年4月民営化は断念されたが、4つのエリアに残す基幹保育園の描きや民営化の考え方、スケジュールなど全体像が見えないことには、単なる延期ではやはり納得されないだろう。財政的な課題は第八保育園(公設民営・指定管理)の民営化など解決の方法も模索しなければならないだろう。何を優先にするのか。
継続審査となったが、この日は、議員間での討議がされ、11月の委員会で、請願当事者の方に意見を述べてもらうことになった。これはいい進め方。

3つの請願に通じるものがある。「子育てするなら東村山」かなあ?と、くちごもりがちになる重層的な課題が底を流れる。ひとりひとりの子どもを想像し、向かい合っているのだろうか。子どもは「固まり」ではない。固まりの利益でないもの、ひとりひとりに不公平や不利益が生じないものを描いていきたいし、大人に描いてほしい。(大塚恵美子)