自治を考えるプラーヌンクスツェレが実現!

2010年10月13日 10時14分 | カテゴリー: 政治を変える

自治基本条例を東村山につくるかどうかを審議している「自治基本条例市民参画推進審議会」の傍聴を続けてきた。10月12日に第4回目が開催され、2月末には、条例を策定するか否かの判断を審議会が行ない、市長に提言することになっている。
今回、自治について、幅広い市民の意見を聞くために東村山初の「市民討議会・プラーヌンクスツェレ」を12月に開催することが決まった。
全国で220を超す自治体が「自治基本条例」を制定してきた。一番、有名なのがニセコ町の条例であり、その後、続々と「まちの憲法」ともいうべき市の最高規範性をもつ、市民参加のあり方や住民投票などの意見表明のあり方、まちづくりの考え方を規定する条例だ。
出遅れた形ではあるが、その制定の是非を含め、議論をする場がようやく今年度からスタートしたところだ。傍聴をしていて感じることは、制定ありきで始った審議会ではないので、座長の牛山久仁彦先生(明治大教授)をはじめ10人の委員さんたちの困惑ぶりが手にとるようにわかり、一歩確認しては、少し後ずさり、といった様子で緩やかに共有を深め、どうにか論点整理に差し掛かったところで、市民フォーラムやタウンミーティング以外に幅広い市民意見を聞きながら、制定に向けた判断としよう、というところまできたのだ。

座長の牛山先生は画期的な取組みで知られる神奈川県大和市の自治基本条例づくりに学識経験者として携わった方である。大和市でH14年からスタートした市民参加の「自治基本条例をつくる会」(会長:太田善夫さん)が市民を巻き込むPI(パブリック・インボルブメント)という手法を、なんと180回以上開催し、約2年をかけ、市民意見の結実によって策定したものだ(議会修正があったが)。内容も画期的で16歳以上の市民に住民投票の請求権と投票権を常設で認める初の条例としても知られる。そのチームで活躍された牛山先生にしてみれば、つくるかつくらないかを決める審議会というのは、実にやりにくいだろうな、と毎回お察しするところだ。でもお人柄で、公募委員2人を含む委員ひとりひとりから丁寧に意見を聞きだす、穏やかにしてあせらない進め方は敬服してしまう。さぞや歯がゆいだろうな、と思いながらも。

第3回までに行きつ戻りつしながらも条例の意味や役割を論点整理し、客観的な判断材料とするために、様々な市民意見の聴取を検討した後、最近では新宿区が行なっている無作為抽出による市民討議会を行なうこととなった。ドイツで始ったこの手法「プラーヌンクスツェレ」をまちづくりのテーマに沿って討議する市民参加のツールに使う自治体も増え、2009年末までに全国64の地域で開催されてきた。都内では16の自治体が取組んできた。
私の9月の一般質問では、「地域主権をめぐる自治の構築について」として市民参加のしくみが課題であり、市民一般の意向を公正に民主的に集約し、確認する手法として市民討議会・プラーヌンクスツェレが有効であり、自治基本条例策定に際しても期待される、との提案を行なったところだ。

さて、今回の傍聴で明らかになったことは、この手法を用い、住民基本台帳による16歳以上の無作為抽出で3000人を選び、討議会への参加を依頼し、概ね100人の参加による会とすること、12月12日(日)10時から5時半までグループ討議を行なってもらい、謝礼は3000円、に決定された。
今月末からポスター、市報、HP、自治会、産業祭などで周知し、ご理解を得て、開催の運びとなる訳だが、タイトルを仮称「東村山の自治をみんなで考える市民討議会」としても、策定の是非を直接聞くのではなく、市民意見の反映のあり方、解決のしくみなど、討議してもらう課題の抽出がまだこれからといったところ。ここが肝心なのだから、やや不安もよぎるが、丁寧なツメを行い、ファシリテーターを準備し、100人による有効な討議の場にしてほしい。

プラーヌンクスツェレは決して目的ではなく、ひとつのツールだ。ここで、やれやれではなく、その後が審議会に委ねられる。
裁判員制度に近いものかもしれないが、選ばれるのはあなたかもしれない。楽しんで参加してくださいね。(大塚恵美子)