多磨全生園の秋

2010年11月4日 08時14分 | カテゴリー: 自分らしく生きる

3日は「全生園まつり」と「第18回秋の緑の祭典」が開かれた。
気持ちのいい秋晴れの中、式典に参加する。八坂小学校の6年生による全生園の緑に因んだ研究発表と「僕はヒイラギ」と題した詩の群読があり、全生園の生きた歴史に触れることのできる市内の子どもたちの成長をありがたく思う。
入所者の皆さんが植樹し、育ててきた3万本もの木々。先月26日には、「欅の丘」の下草刈りがあり、草むしりに参加し、多くの市民の方々と、きれいになった緑地と林を見上げた。
昨年、「ハンセン病問題基本法」が施行され、100周年を迎えた全生園は、人の権利とは何かを問い続ける証しとして存在する歴史の場だ。
現在270人となってしまった入所者の方々、自治会、東村山市の思いが結実し、「人権の森宣言」を採択し、石碑を建立し、人権の森構想を市民共有の近い将来の夢としてもつに至った。H24年には、国への要望が実を結び、園内の敷地に認可保育園が開設される見通しとなり、明るい希望が生まれている。

今回の全生園まつりでは、復元された男子の独身寮「山吹舎」で初めてのお茶会が催された。前日に着物でいこう、と思い立ち、夜中のメールに拘わらず快諾を得た友人ふたりと連れ立ち、お茶会に伺った。
秋の気配が立ちこめる緑の森の中の山吹舎の佇まいはいいものだ。快晴の秋日和に思いのあるお茶会は格別だ。お席の順をまつ間もお琴の演奏を聴いたり、縁側に腰掛けてお喋りを楽しむ。
「いのちとこころの人権の森・山吹舎に学ぶ」としたお茶会は元教育委員長の後藤敏子先生の宗偏流社中によるお点前で、歴史の場の雰囲気を改めて認識するとともに、ゆっくりお茶を楽しんだ。とてもおいしい一服。
その後も、3人で園内を散策し、多摩湖を見渡すレストランで遅いお昼ご飯を戴き、よい日だったね、とお別れをした。
市民でなければ、味わえないような秋の一日に感謝を。(大塚恵美子)