市が放射線量測定をはじめた 

2011年6月3日 13時09分 | カテゴリー: 政治を変える

かねてより市民要望の多かった市独自の空間放射線量の測定が6月1日からスタート。子ども育成課、教育部庶務課が実際に計器を持参し、保育園、小中学校の庭で放射線量をその場で測定し持ち帰ったデータを都市環境部環境対策係が集計、管理し、市HPに公表している。もう既に見ることができる。やや中弛み!?はあったもののフィニッシュは速かったなあ。

3.11の原発震災直後から、市長は測定器について着目し、意見交換の中で私も賛助会員である「原子力資料情報室」から情報を得て、国内の製造業者(アロカやホリバ)、大学の研究室などをあたった経過があったが、やり取りも選挙で中断、ようやく品薄の中、市長の判断で入手しにくい国産の線量計1器を確保されたところだ。市民の不安をなんとかしなきゃ、と他市に先駆けた「こころざし」に感謝。
今のところ、測定・公表の流れは、週の前半の月・火・水に保育園と小中学校30カ所を巡回して計測し、金曜日にはまとめてHPに掲載することになっている。
23区でも葛飾区、板橋区が準備をされ、26市では調布市も動き始めたようだ。その他の自治体では八王子、府中が大学との連携で測定していると聞く。
都は文部科学省の依頼によって以前より設置、測定していた新宿区百人町にある「東京都健康安全研究センター」のモニタリングポストのデータを公表している。しかし、地上18mとも19.8mともいわれる高所での測定のため、実際の生活の観点、生活環境への考慮から身近な場所での測定を求める声が大きくなっていたのは当然のこと。原発制御の収束が見えない中、抜本的な解決とは異なるが、目にみえない放射性物質のリスク、健康被害を防ぐためにも本当のことを知りたい、そして判断をしたい、ということ。とりわけ小さな子どもたちのために。
国の暫定基準値など、はなからあてにはならないが、残念なことに3.11以前のデータも3.11直後のとりわけピークといわれた3月15日、21日のデータもないわけだから、現状きりわからず、飛びぬけた数字は今のところ見えない。しかし、日常的に定点観測を続けていくことで、「異常」を見抜くことができるようになる。目の前の素の数字○○μシーベルトだけに意味があるのではなく、観測をつづけ、とりわけ子どものための外遊びやプール、部活動などの判断に活かしていければと思う。これは過剰反応でも、思い過ごしでもない。いつか起きてしまうと想定されていた(決して想定外ではない)原発事故に対する国の安全神話による無策に絶望した市民の自衛策、予防策となってしまったことが、かなしい。
さて、問い合わせの多い独自測定だが、残された課題は現在検討中とのこと。保育園というが公立保育園8園だけでは困る、私立保育園や認可外の保育施設、幼稚園はどうなるのか。また、公園や遊具など気になるところはいっぱいある訳だから、週の後半のスケジュールにどう組み込めるか。一台で機能できるか。データ管理や分析など専門性のある職員を育てる必要があるのではないか。空間線量だけでは不十分、給食の食材についてはどうしたらいいのか・・・と、またγ線(ガンマー線)の計測だけでいいのか、問題はβ線(ベータ線)の方だ、との指摘も戴いた。空間線量測定に踏み出した途端、解消されない部分への期待はさらに膨らむ。踏み出したんだ、応えよう。それでこそ、「子育てするなら東村山」って標榜できるひとつのスタートとなる。

私自身も、ガイガーカウンターを入手した。中国製BESENというメーカーのもの。慣れたら使いやすく、精度に問題はないようなのだが、0.00μシーベルトから計れるということになっているが、測定対象範囲、キャパが結構大きく、原発周辺や原発労働者の方の使用に適した機種のようで、東村山の現状の値は今のところ、そこまでではないので、0.1μシーベルト位からしか反応しないような感じだ。でも、屋外と室内、玄関など微妙に数字が動く。
都公表の数字、0.06μシーベルトと比べれば、孫正義さんがツイッターでつぶやいた「私の計測、政府報告の倍以上」と同様に約2倍の開きがある。
機種や測定環境にばらつきがあり、私にとってこれはあくまでも自分の家族の「目安」だ。毎日ざっくりと測定してみて、異変を察知するバロメーターとして使う。素の数字に一喜一憂するのではなく、今の状態を未来を知る手助けに多少はなるツールだと思うようになった。
でも、もう一度いう。線量計が家庭に「標準装備」されなければならない事態を迎えたことが余りにも不幸、無念である。(大塚恵美子)