東村山市版 株主総会

2011年11月24日 04時03分 | カテゴリー: 政治を変える

23日午後、「株主総会」の傍聴に行って驚いた。TV局のクルーなどマスメディアが大挙して取材に押し寄せていたので。
全国初、あるいは「株主総会」という刺激的な命名とPRが効を奏したのだろう、すごい反響。無作為抽出で選出された市民の中から参加を希望された方80余名にご案内がいき、本日は52人の参加だった模様。傍聴は30人位か、議員の姿も目立つ。それ以上にTVクルーのカメラやアナウンサーが目立つ・・・

昨年の自治基本条例の入口ともいえる昨年の「市民討議会=プラーヌンクスツェレ」以来「無作為抽出」の仕掛けが頻発している。ちょっとした「東村山版マイブーム」
自治基本条例策定のための作業部会ともいえる「市民会議」も10月30日、11月19日と2回を終了し、無作為抽出を経て抽選で選ばれた120人の市民が熱心に議論を重ねられている。こちらは1年半をかけ、自治基本条例の骨子案をつくっていく。

確かに潜在的な市民の底力を感じる。初対面の市民、老若男女がテーマにそって協議し、まとめも出す、発表力もなかなかすごい。参加の機会の創出によって双方向でのやりとりが生まれる。参加のチャンネルが増えることについては申し分ない手法だと思う。

しかし、今日の「株主総会」については、やや不満も残る。22年度の決算審議を終えた市政報告を市長がされ、5段階の評価を市民にして戴くのだが、市長のいわゆるプレゼンの中に議会の決算委員会での議論や提案、苦言などが全く入っていないのだ。
そりゃ、「決算」は賛成を得た訳だし、議会での経過を披露する必要はないのかもしれない。「臨時財政対策債」など特例債の借金体質に触れなかったから嘘つきだと非難する気もない。いいとこどりばかり、と決め付ける訳でもないし、第1回目(市長は毎年やると述べた)からパーフェクトを期待していた訳でもない。市民とともに新たなことを歩み始めることには多いに共感するのだが。議会には議会の発言の場があり、市民に情報をあらゆる手法で公開し、意見、評価をもらうのは、これからも更に進めなければならない。
でも、ちょっとザワッとするのだ。
15万3000人の市民のうち52人に1時間足らずの報告で、さあ評価を、通信簿をつけよ、と言うのも乱暴ではないか。双方向というよりやっぱり一方的っぽいし、勝手に業績評価をボーナスへの反映、「査定」なんかにしちゃうってのも結構大胆だ。
新聞記者やTVの人から取材を受けたが、「議会軽視だと思わないか」と尋ねられた。それについては、議会軽視だとは思わないし、頭越しだとも思わない。でも、存在すらないように扱われる、いや扱われないっていうのも、透明人間か議会は。
なんだか、ひと手間抜けちゃってる気がする。気がはやってパフォーマンスで終らなければいいのだが。

●下記は9月の代表質問で私が質問した「株主総会」の質疑応答の部分。

Q: 全国初の試みと述べられている「東村山市版株主総会」だが、以前、模索するとしていた事業仕分けとの違いはどこにあるのか。
⇒市民による事業評価とは違う取り組み。「東村山市版株主総会」は前年度の市政全般に対する報告と市長に対する一定の評価をもらう場。市民による事業評価は株主総会でいただいた意見や今後毎年実施予定の市民意識調査も評価対象になる事業の選択をおこなう。評価委員には公募による市民の方に入っていただく。現在事業評価していただく事業などの検討をしている。次期は来年、年明けを予定。

Q: 市民の意見、市民の判定を市長自らの業績評価としてとらえ、期末手当の支給額に反映させるなどペナルティを課そうとしている。しかし、業績評価は市長だけの問題なのか、この点は疑問。単なるパフォーマンスに終始しては困る。市民に対等な情報をどう提供するか、また庁内の議論の積み上げをどう行ってから臨むのか、この点は重要かと思うが。  
⇒市民による市長の業績評価は私の選挙公約のひとつでもある。市長として1期目1年給与10%カット、2年目以降15%カット、退職金50%カットを実施。自らが判断し議決していただいた。2期目は何らかの形で市民に評価していただきたい。職員については管理職は人事評価を実施、来年は業績評価を加えた上で、非管理職についても人事評価を拡大する。このことからも市長に対しても一定の評価があってしかるべきだとの判断。情報発信力を高め施策の評価など市民に対等な情報を発信できるように努める。

「株主総会」の傍聴には来られなかった元議員さんに簡単に報告したら、議会がだらしない、というようなことを言われてしまった。でも、それもザワッとする。どっちが目立つかという話ではないし。出し抜かれた、とも思わない(なかなか市長は政治家だけど)。市民から見たらこれは歓迎すべきことなのだ。情報はあっちからもこっちからも提供されなければ、ないと同じ。気がついてもらって、これは自分も参加しなければ、このまちヤバイ、と思って戴き、大勢の叡知を重ねなければ自治なんて有り得ない。

でも、議会も発信力を強めないとだめだと痛感。議会基本条例が策定されなければ、改革はしないというのでは本末転倒。議会の決定を、議会の団体意思を、「議会報告会」で市民に公開、伝えなければならないと思う。これはまったなし。

そうそう結果です。5段階評価で、3.078という評価でした。これはボーナス査定プラスマイナス0、つまり可もなく不可もなく平均点という評価。「首の皮がつながった」と市長は言ってらしたが、市民は結構厳しいものだな、と思った。悪い材料なんかプレゼンされてないのにね、ハイ。(大塚恵美子)