国会大包囲行動 そして最近のおかしなこと

2012年8月1日 03時19分 | カテゴリー: 政治を変える

東京電力の実質国有化が決まった。1兆円もの公的資金投入は、福島第一原発事故の賠償金などにあてられる、とする資本注入だ。黒字化への東電の計画は電気料金値上げと来年の柏崎刈羽原発の再稼働なんだから、本当に怒りを超してあきれ果てる。
東電は家庭用電力料金からこの5年間、91%もの電気事業利益を得ていた。他の電力会社は7割くらいとされる。9月からの値上げは8.47%、燃料費調整の上乗せ、自然エネルギー固定価格買取制度への上乗せなどが値上げの理由だが、他の電力会社は同じ理由で値上げはしない。賠償が滞ることは許せないが、なぜ東電の責任を国民に転嫁するのか。値上げは権利といった元東電社長、総括原価方式に守られた電気事業者の理屈は原発事故後も改まることはない理不尽。

そして、9月に設置される原子力規制委員会の委員長に原子力委員会の委員長代理だった田中俊一を選任するといった政府人事案はクレイジーだ。「100ミリシーベルト以下は人体に影響がない、人間というのは放射能につよいもの」と述べた人である。今に及んでこの人事、細野原発大臣って何のためにいるの? 規制委員会は今後の原発再稼働や新安全基準をつくるところとされる。選任されたら委員長は5年間継続だ。総理大臣や政権が代っても、だ。あまりの無神経。

いまや、大飯原発再稼働だけに抗議しているのではない。29日の国会大包囲は、原発推進への不信、政府への怒りが多くの人の参加を生んだ。毎週金曜日の首相官邸前行動、16日の「さようなら原発集会」と、国民は声を挙げる行動、潮流を生み出した。黙ってなんかいられない。

29日の都心も茹だるような暑さだった。私は議会改革の交流会から駆け付けたのでパレードには出ず、日比谷公園から国会前へと向かった。経済産業省前のテントにエールを送り、永田町界隈は途切れることのない人の波となる。
6時半ごろから手に手にキャンドルやライトを灯し、大回りに国会を囲む。なんたって警官の数が多く、国会の際をぐるりと囲む歩道には立ち入れない。歩道にもバーが引いてあり整然と人は流れて進む。私は正門前のファミリーエリアの近くにいたが、ある時点から歩道に人が溢れ、国会正門前の車道に人が拡がった。一種の感動的な眺めだった。
原子力規制委員会人事について怒りの声を挙げる人も多かった。
しかしながらデモには挑発的な人が紛れ込むことが多い。私の目の前で、歩道を分けるコーンとバー(確かに邪魔だけれど)を何度も蹴飛ばし、直しにきた警官に暴言を吐き続ける女性がいたが、うんざりだった。私たちの思いはそんなところにはない、哀しくなる。こんなことをツイッターでつぶやいたら、池田香代子さんをはじめ、とても多くの人のリツイートをもらった。ここでも、ちょっとした思いの共有があったとは。

侮辱、黙殺の中で、電気料金だけ払えばいいというのか? 山口県知事選でも飯田哲也さんが落選した。保守王国に動揺を与えたというが民度はそこどまりなのだ。32万人都民の直接請求も否決される。行き場のない怒り、受け止めようとしない政府。この平行線は根深い。(大塚恵美子)