厚生委員会提出議案「生活保護引き下げについて」初の意見書となるか 

2013年3月9日 23時53分 | カテゴリー: 政治を変える

6日の厚生委員会の終了は5時近くまでとなる。議案3件「東村山市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準条例」「東村山市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係わる介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準条例」「東村山市障害程度区分判定等審査会に関する条例の一部を改正する条例」、請願1件「生活保護基準の引き下げはしないことなど国に意見書提出を求める請願」、所管事務調査事項「待機児対策(新設計画と分園計画)」「障害児の放課後余暇活動を保障する施設のあり方について」が議題だ。

冒頭の議案2件は、関係法律の整備に関する法律が制定されたことに伴い、介護保険法の改正が行われ、全国一律に定められていた基準について、一部項目について市独自の基準を定めることとなったための条例化だ。地域密着型介護老人福祉施設の入所定員を「29人以下」とし地域密着型サービスの申請者が「法人である」「暴力団排除の条項を定める」、「居室定員」、また「記録の保存期間を2年から5年へと延長」などが市独自の項目となる。国からの権限移譲で独自基準を定められることになり、独自の定めをおく条例を設置する市は26市中7市とのこと。わかりやすい別表を求める質疑や準用要項の説明など時間をかけた議論がされた。しかし、条例や法律というのは実にわかりにくくできている。「参酌」や「準用」など説明されても、イメージが追い付かず難解なことに変わりはない。

12月から審査してきた「生活保護基準引き下げ」についての請願は、委員間の議論も回を重ね、今回、採決することとなった。
2013年度の政府予算案では生活扶助費を3年間で7.3%740億円削減することに。生活保護費の切り下げは9年ぶり。生活保護受給者へのバッシングは相次ぎ、兵庫県小野市では不正受給「監視」条例を制定するなど、セイフティネットへの締め付けは常を逸した状況と言わざるを得ない。今年8月から実施とされるが、詳細は定かではない。しかしながら、生活保護費の引き下げの影響、マイナスの波及効果は大きい。住民税の非課税限度額は生活保護の基準額によって決められ、新たな課税世帯が増えることにつながり、非課税でなくなると介護・保育などのサービスの負担額が増えることへと連鎖し、国民年金の引き下げや児童生徒対象の就学援助の支給水準の引き下げにもつながる。非正規社員が増加している現状で消費税も増えるとなると生活困窮者が増える要因ばかりということに。今、急ぐべきは将来の生活保護受給者を未然に防止する労働政策ではないか。アベノミクスなどとはしゃいでいる場合ではない。インフレは未来や暮らしを豊かにする魔法ではない。

委員間でも、生活保護引き下げを懸念する意見が多く、国民生活の最低保障基準の土台である生活保護制度を国が責任をもって保障すべきであり、①老齢加算の復活、②基準の引き下げをしない、③国庫負担は現行の75%から全額国庫負担へ、との請願項目について討論ののち採決し、3対2で請願は採択となった(反対は自民、公明)。
採択された請願は「国への意見書」として整え、議員提案することになるのだが、ここから想定外のことが起きた。おりしも自治法改正により議会運営のルールを定める必要が出てきたため、3月議会初日に議員提出議案の「市議会会議規則の一部改正条例」が可決されたばかり。「委員会が意見書などの議案を提出できる」ことになったのだ。3月1日から施行なので、今回、厚生委員会は初の委員会提出議案として請願採択した意見書を出す第1号となる。しかし、条例改正はされても、まだ運用ルールを定めていなかった、ということになり、代表者会に諮ってもらい、来週、全員協議会を開催し議論することとなった。ふーっ。

そして所管事務調査事項も今議会で終了することになり、議会閉会日に委員長報告を行う。なかでも「放課後余暇活動」については、昨年、重度知的障害児の放課後余暇活動「るーとこどもくらぶ」の制度化、充実を求める請願が出され採択したものの、実際の制度化や運営主体、活動を行う拠点整備、指導員含め運営主体など山積した課題について「所管事務調査事項」につないで取り組んできた。請願審査では「るーとこどもくらぶ」の視察、社会福祉協議会を参考人招致し、請願者の意見陳述をしてもらい、静岡県掛川市の「放課後等デイサービス事業・かざぐるま」の視察を行うなど所管事務調査事項として議論を重ね、障害児保護者連絡会との懇談の機会もつくってきた。最終的に提言としてまとめる必要があり、18日に厚生委員会を追加開催するなど委員会の総意で議論の場を増やす努力をし、委員長報告の準備をしているところだ。

動けばいくらでも忙しくなる厚生委員会ではある。やり甲斐?もちろんあり。(大塚恵美子)