原発事故子ども・被災者支援法 基本方針案パブコメは23日まで!

2013年9月17日 09時05分 | カテゴリー: 政治を変える

台風の被害は甚大だ。言葉がみつからない。福島第一原発から7キロメートル地点の浪江町請戸の浜の暴風雨の映像を見た。福島原発でも相当な汚染が拡がったことだろう。いつの時も、私たちはフクイチにおびえ続けなければならない。

9月16日に、大飯原発4号機が定期検査のため稼働を停止し、1年2か月ぶりに国内で稼働している原発はゼロとなった。酷暑と騒がれたこの夏も停電はなく、電力は足りている。規制委員会は新規制基準なるものに基づき、申請の出ている原発に順次再稼働を許すのだろうか。必要以上の電力は何のために?東京オリンピックやリニアモーターカー稼働のため?
2020年のオリンピックは東京への招致が決まったが、最終プレゼンで首相は「福島から250キロ離れている東京は安全。汚染水は湾内で完全にブロックされ外洋に出ていない」との国際的詐欺の言動を。今に始まったことではなく高濃度汚染水は毎日300トン以上が流出し、タンクでは間に合わず外洋や地下水に漏洩しつづけている。収束には遠い福島原発の放射能封じ込めを東電だけに任せている訳にはいかない。汚染水対策に、国は470億円を出す、とのことだが、既に2年半が経つ。今まで何をしていたのか。オリンピック開催に東京都は、6000億円を使う。

「原発事故告訴団」の訴えも退けられ、誰も原発震災の責任を問われず、安全だ、としてチェルノブイリ法では立入が制限されている地域への帰還策が進められようとしている。

 2012年6月に超党派の議員立法で「福島原発子ども・被災者支援法」が成立し、避難の権利や被曝の拡大を避けることが盛り込まれた。しかし、基本方針が策定されず、予算もつかないまま1年が経過した。自治体議員連盟の発足や支援法が違法であるという提訴もされ、復興庁は、8月30日に突如として「基本方針案」を公表し、パブリックコメントを9月13日まで求め、福島での基本方針案説明会を9月11日に開催すると発表した。おそらく多くの国民、福島からの避難者の目にはとまっていないことだろう。

復興庁への電話などの市民の働きかけによって、パブリックコメントの締め切りも、9月23日までわずかだが延長された。まずは、パブコメに応募を!http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=295130830

 9月13日に東京・有明コンベンションホールでの説明会の追加があり、私も参加した。周知が行き届かないせいで、広い会場に参加者は100人くらいだった。
浜田復興副大臣は開口一番「基本方針は議員立法であり整合性のとれない部分も多く基本方針案策定までに時間がかかったが、撤回はない」と断言した。開会前にだ。これは対等な姿勢はなく、意見は聞き置くだけの説明会という一方的な場であることが、はっきりした。

会場からは支援法の理念と目的に添っていない基本方針案に対し、避難者、支援者、弁護士など、さまざまな立場からの発言が相次いだが、復興庁、厚生労働省、環境省の役人の応えはワンパターンに過ぎず、誠意がみられることはなかった。基本方針案によれば、支援対象地域を福島県内33の地域に限定し、法律に規定されていた被曝基準年間1ミリシーベルトの線量基準の適応はどこにも書かれておらず、自治体別で分けた線引きが新たな分断を生みかねない。復興庁の答弁では、施策により対象地域が異なるのが自然であり線量で画一的に地域を限定するのはよくない、そのために準支援対象地域を設定した、33の地域は自主避難者の数が9割を占めるため対象地域としたと応え、外部被曝、内部被曝の混同も見られ、線量基準については明確に応えなかった。
水野参事官の暴言ツイッターが明らかになり、復興庁は協議内容も議事録をとっていないとされ、当事者と向かい合おうという姿勢に欠け、信頼を失ってきたわけだが、基本方針案でも当事者の声を聞く公聴会の開催は約束されていない。これから避難しようとする人への選択の権利や保障もない。健康検診についても、県民健康管理調査の継続だけでは問題があり、甲状腺がん以外の検診がほとんどなく、検診項目の拡大も必要だ。以前出されたパッケージ施策(避難者の高速道路使用料無料)以外に効力のある新たな内容はなく骨抜きとの指摘が相次ぐが、2時間きっかりで打ち切られてしまう。

期待した基本方針は肩透かしのものだったが、パブコメの反映をさらに注視する。 

ひとり一人の市民の小さな力が功を奏する。一人の私が変わることから世界が変わる。これは、東京新聞特報部デスクの田原牧さんの言葉だが、小出裕章さんの姿勢に通じる。
解決には遠いがあきらめずに、行くしかない。一度起きた原発震災に終わりはないのだから。(大塚恵美子)