議会基本条例、自治基本条例 そろって可決へ

2013年12月20日 00時00分 | カテゴリー: 政治を変える

12月19日、東村山市議会最終日。議案は2つ。「議会基本条例」と「みんなで進めるまちづくり基本条例」いわゆる自治基本条例だ。

議会基本条例案は手前勝手な解釈により特別委員会を辞任した矢野議員以外の委員全員で可決し、本会議への上程となる。2年半、40回、110時間の議論によって多様な意見をたたかわせ合意を高めてきた「東村山市議会基本条例」が、賛成21名、反対2名(矢野、朝木各議員)によって可決された。議会改革、議会の変化を怖れる矢野議員の、二元代表制の否定と、採用実施の方向へと一歩を踏み出した通年制議会について、貧弱で意味不明に近い質疑と発言が繰り返されたが、ともにつくる姿勢は微塵もなく、議会が変わると困るのは彼らであることが更に露呈した。残念ではある。
石橋委員長(公明)、福田副委員長(共産)とともに、超党派の議員、会派の思惑を超え、意見を辛抱よく丁寧に出しあい平場の議員間討議で積み重ねてきたことは、プロセスそのものが改革の道であり、感慨深いものがある。もう後戻りはできず、4月施行に向けた「運用面の整理」と採用実施へと一歩進んだ「通年制議会」のつめの作業に、早速、今月24日から取り掛かることになった。そして聖域、本丸とされてきた代表者会、議会運営委員会についての議論も進行することになる。

最終日の課題は自治基本条例の可否をめぐって思わぬ事態に発展してきたことだ。
「みんなで進めるまちづくり条例」は誰にとっての自治基本条例か。「自治基本条例市民参画推進審議会」の役割上、審議会起草による条例案ではないが、2度に亘る審議会設置と無作為抽出による市民会議などさまざまな市民参加の機会を充分につくり、私は出来うる限り傍聴をしてきた。「市が保有する情報は市民のものである」とした情報の共有の項目や、市民参加の保障、常設の「住民投票」のしかけも盛り込み、分権、地方自治の姿勢を明文化しようとしたものだ。充分とはいえないかもしれないが、市民の意見、思いが結晶した条例は、これから先もさらに育てる条例にほかならない。

ところが、修正案の準備をしている会派、退席(判断保留)の会派など、議会基本条例を自ら可決したその日の午後にも、議会内での「バックラッシュ」の動きが止まらない。合意水準に葛藤はあっても、誇りを持つべき2年半の議会を変える議論をしてきた議会の力は、午後の、自治基本条例審議では、どのように活かされるのか。これはこれ、では済ませられないはず。議会の矜恃を見せないでどうする!

再開は1時半過ぎ。
市内外からのバックラッシュの動きが連日すさまじく大挙しておしかけると聞いたが、傍聴席には10人程度の「大挙」だった。財政的支援が潤沢にあるらしく日本全国の自治基本条例制定を阻止する行動であるが、市外の人がほとんどという実態だ。議会にも行政にも圧力と恫喝をかけてくる不当な活動であり、断じて許せないことであるが、議会内部のバックラッシュは、これ以上に民主的から遠くにあるのではないか。議会自らの権益の誇示、保持にあるとしたら「恥を知れ」と私はいいたい。私たちは議会基本条例の策定で一体何を学んだのか?

午後から審議を開始した自治基本条例案は、質疑(質疑ののち判断保留が共産党、良くする会)の後、休憩中にもさまざまな動きがあり、自民党の修正案(「住民投票」から市長発議の項目を外す)動議が出された。退席・棄権すると思われていた共産党と「良くする会(奥谷、島崎、朝木各議員)」は残り、議会が流れる事態は避けられ、動議が議事日程に追加された。

バックラッシュ市民(半数以上は市外人)の偏ったイデオロギーによるヘイトスピーチに共通する口汚い野次の中、自治基本条例の何を恐れるのかと内外のバックラッシュに忸怩たる思いはあるものの私も修正案に賛成討論し、修正箇所を除く原案に賛成した。その数は、14人(自民、公明、赤羽、佐藤、大塚各議員)、そして共産党、良くする会、三浦、矢野各議員は修正案、原案ともに9人で反対。

あれ?「良くする会」の島崎議員は質疑、討論では「賛成することはできず、保留」と言い切っていたはずだが、なぜか修正案を除いた原案の部分だけに起立? 間違えたんだか、確信犯なのか意味不明で解せない。まあ、いつも自己流の顕示欲、パフォーマンスのようだが、自分を正当化したい自己弁護だけでは市民不在であり情けない。

修正された自治基本条例は可決となった。議会基本条例を可決した議会の一員としての説明責任は、かろうじて果たせたか…9時15分過ぎに、東村山市議会終了。
バックラッシュの人々は、自民党を恫喝するわ、私に勉強しろと怒鳴り、密室だ、民主的でない、日の丸も掲げていない!と議会を罵り、去って行った。
市民参加の尊重と保障を明文化した自治基本条例も議会基本条例も不充分ではあっても、市民の信頼を得て、育てる条例であってほしいと強く願う。(大塚恵美子)