虐待とはなにか  わたしの木を育てる MY TREE ペアレンツ・プログラム  

2014年7月12日 01時12分 | カテゴリー: 政治を変える

11日、小金井市公民館の「2014子どもの人権講座」の第6回にあたる最終回に参加した。小金井市で活動する、児童養護施設等退所者の「アフターケア相談所・ゆずりは」所長の高橋亜美さんが講師の「虐待なんかしたくないのに」。

H24年度の児童相談所における虐待相談対応によると、子どもへの虐待の数は66000件、一日200件もの相談があるという。身体的虐待が35.3%、心理的虐待が33.6%、ネグレクトが28.9%。虐待者は実母が57.3%、実父が29%となっている。
子どもへの虐待とは、これまで人として尊重されなかった痛みや悲しみを怒りの形で子どもに爆発させている行動だという。

子どもの人権が守られているか?それでは親の人権はどうか、しあわせか?
親への支援は切り離せない。親をどう支援していくか。日本では手つかずに近いという。子育てに苦しさを感じている親のための「MY TREE ペアレンツ・プログラム」の紹介があった。問題性に気づいた一部の親ということかもしれないが、子どもを虐待してしまう親の回復のためのプログラムであり、セルフケアや、問題解決力を回復することで、虐待行動の終止を目的とする。自分の根をはり、木を育てるのだ。

こうあらねば、の指導では通用しない。家族が機能しないなら社会が、と提起され、そのことにしみじみ共感する。

熊本県の慈恵病院の赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」や「山科醍醐こどものひろば」の実践とも通底する、さしのべる手。あなたはどうしたいの?と寄り添う手。
同じ地平で、あなたのことを聞かせて、と心を尽くそうとする人がいる。小さな明かりが灯る。
具体的な支援はもっと必要だろう。

今年は子どもの権利条約批准20年にあたる。小金井市では、子どもの権利条例施行5周年だそうだ。
小金井市議の片山かおるさんから紹介されたこういった子どもの人権に関する講座を毎年、共有できるすごさ、いいなあ。

条例があるだけではなく、機能させるための共有の輪が広がる。さまざまな連鎖を切りほぐすために「ゆずりは」のような支援を行う第三者機関もある。誰でも駆け込めるような、聞いてもらえるような「オンブズマン」の設置や、スクールソーシャルワーカーの配置もまずはやってみないことには。「いじめ防止対策条例」化を拙速に進めるだけでは解決しない。罰則を強化するだけでは解決しない。

子どもの貧困も、虐待も、うっすら見えているなら、目を閉じてはならない。(大塚恵美子)