介護保険料の値上げに賛成できなかった理由

2015年3月20日 23時59分 | カテゴリー: 政治を変える

今年4月の介護保険制度の大幅な改革とともに、第6期介護保険事業計画が策定(地域包括ケア推進計画)され、3年に1度の介護保険料改定(条例改正)が議案となり、付託された厚生委員会で議論をした。委員長以外5人の委員のうち、私だけ反対討論を行い、保険料値上げとなる条例改正案に反対した。

介護保険制度は介護の社会化をうたい2000年に導入された制度だが、高齢化の進行と介護サービス給付の伸びでジレンマに陥っている。
介護保険の給付額は半分を税金、半分を保険料でまかなう。65歳以上の第1号保険料と40歳から64歳までの2号保険料があり、第1号の保険料は介護サービス量を見込み、自治体が決定する。施設やサービスを充実させれば、保険料に跳ね返るしくみであり、今回、介護保険料の基準額が6000円を超す自治体が3割と報道される。

サービスの充実と保険料の抑制が課題であり、多くの自治体が苦渋の選択で保険料値上げの改定となる。東村山市も地域密着型のサービスなどを充実させ、東村山市のこの3年間の保険料基準額は5284円だったため、基準額で466円の値上げで月額5750円となる。

東村山市は高齢化率24.7%、被保険者約37000人のうち介護認定者は約7300人であり、軽度認定者の割合が高目だ。サービス利用率は高く、居宅介護サービス利用が47.12%、施設サービス36.93%、地域密着型サービス15.95%だ。低所得者世帯の割合も高く、低所得階層への軽減も工夫され、実質17段階の所得階層ではあったが、未納者、滞納者の数は増加している。59000万円の基金のうち4億4000万円の取り崩しがされたが、値上げの抑制に追いつかなかった。介護保険制度改定によって利用料が2割負担となる世帯も少なくない。

質疑で以上のことを確認し、悩んだが、この状況下で保険料値上げとなる条例改正には反対をした。 

●反対討論

 当市の高齢化率は24.7%、介護保険認定者数が8061人、認定率19.4%のうち軽度者の比率が10%と高いこと、所得の低い保険料第1段階の階層が7083人、第4段階で6030人いることがわかり、滞納者、未納者も増加している。

 今回の保険料改定は基準額で第5期事業計画の保険料を466円の値上げとなる月額5750円の提案である。サービスを充実させれば保険料が増額する連動性があり、苦渋の増額の設定であるとご苦労はお察しするものであり、低所得者層への16段階の設定と一定の軽減策など、きめ細かい配慮を設けたことなども評価するものだ。

 しかしながら、4月の介護保険制度の改定は、介護報酬減額が与える影響や軽度認定者へのサービスの不足も考えられる。利用料2割負担の対象者も多いことがわかり、年金額も下がり、医療費の必要性も増してくるなど高齢世帯の貧困化や高齢者を取り巻く社会状況の厳しさが増している。

 介護は社会の仕事であり、介護保険制度は持続可能であってほしいと望み、制度あってサービスなしであってはならないと考える。保険料の負担割合の見直しなど制度の抜本的改革なしに、保険料が限りなく増額となることは、現状の高齢者の暮らしに即さない側面が否めないことから、悩みながらもこの条例案に反対する。(大塚恵美子)