厚生委員会 「相談機能の一元化に向けた幼児相談のあり方」を報告

2015年9月16日 04時38分 | カテゴリー: 政治を変える

IMG_9072 (640x478)6月議会で、厚生委員会所管事務調査を「相談機能の一元化に向けた幼児相談のあり方」に決定し、いきいきプラザ内の幼児相談室見学のあとで議論を深めてきた。
昨年12月に公表された「切れ目のない支援」のための教育相談と幼児相談の一元化に向けて、協議が始まっているが、なかなか状況が見えない。厚生委員会の調査事項とすることで単なる吸収合併にさせないためにスポットをあて課題化の一助とするために。結構、所管から抵抗また抵抗にあった…何か不都合でも? 市民の要望に応え、地域ケアの実践のため、社協に委託してきた38年間の専門性ある幼児相談の概要を再認識する。親と子に寄り添うセラピー、療育、保育園などへの巡回、関係機関との連携やケア担当者会議など変わらぬ体制でやってきた。相談件数が増加し、現状の体制では相談やセラピーの頻度を落とす昨今となってきたことが課題と語る相談員。不都合があったわけではない幼児相談の蓄積を継続、引き継ぐのは並大抵のことではない。相当な覚悟と時間が要るはず。効率では進まない。
委員会での質疑や意見は、現状の幼児相談室について限定せざるを得なかったが、各委員の評価、認識に多いに意味があった。限界があることは承知でも意義はあり。議論を経て、9月議会でまとめを報告することとした。

「相談機能の一元化に向けた幼児相談のあり方について」概略

2014年12月定例議会、市長所信表明で「28年度から幼児相談と教育相談の切れ目のない一元化」方針が発表されました。教育相談室は厚生委員会の担当する所管事務ではないため、厚生委員会では、「東村山市幼児相談室」をいきいきプラザ内に訪ね、幼児相談に限定し調査、研究をすすめてきました。
福祉センター設立時に、市民からの要望が実り、乳幼児に対する「地域ケア」という考え方を具体化したものが幼児相談室です。社会福祉協議会に委託し、育児上心配と思われる全てのことについて、専門的な助言、療育等を行ってきた幼児相談室は、昭和52年度から38年間支障なく、全国的にも数少ない先駆的事業として実績を重ねてきました。

週に5日、予約制の相談に無料であたり、親子双方への専門的、継続的なかかわりが特徴的であり、相談、カウンセリング、セラピー、療育は、相談員が複数体制で子どもと親それぞれへの重層的なカウンセリングにより課題の解決に寄り添ってきました。
親自身にも気づきを増やすことで、子育てに自信がもてるよう不安の軽減、解消に努め、効率性では計り知れない効果をあげてきました。相談ケース総数は10年で1.5倍、26年度は320件と開設以来最多であり、実に市内幼児人口の22人に1人が幼児相談室を利用していることになります。

保育園等への巡回相談は、関係機関の信頼を深めることにつながり、その関係性と信頼感は市内保育園等での障害児保育の進展に結びついたといえます。
障害児等のケアに携わる関連機関の「ケア担当者連絡会議」では、さまざまなケースの共有と、各関係機関に専門的な支援を行ってきたことも意義が大きいといえます。

今後の一元化に向けては、幼児相談の機能として、親の育児不安を軽減、解消するために、乳幼児と親への複数の相談員による専門的相談と療育がつながる機能の確保が今まで以上に必要とされます。それぞれの子にあう療育、トレーニングが必要であり、一元化によって専門性や機能が低下するようなことがあってはならず、幼児相談と教育相談の特性の違いへの認識が必要不可欠といえます。
発達障害、児童虐待、子どもの貧困など子どもをめぐる環境の改善には、これまで以上の相当な覚悟が必要となり、早期の発見、受容につながる保護者を巻き込んだ環境づくりが欠かすことのできないものであり、福祉的分野の専門性が必要です。また、ケース担当者連絡会議にみるように関係機関との連携が継承されなくてはならないでしょう。

市民からの意見を聴取する機会も多く、利用者の中には一元化による幼児相談の機能の後退に不安を感じている声もありました。
幼児相談室と教育相談室の切れ目のない一元化のためには、関係機関を交え、十分な検討を行い、子どもの利益にたった相談体制、環境整備を行うことを厚生委員会は強く要望するものです。