5年目の3月11日に

2016年3月11日 03時54分 | カテゴリー: 政治を変える

IMG_3181 (478x640)3月9日、大津地方裁判所・山本裁判長によって高浜原発3、4号機の運転差し止めが仮処分決定となった。どちらも今年1月2月に再稼働した関西電力の原発だ。運転開始から30年が経つ4号機は2月に再稼働したが4日目に変圧器のトラブルとかで、緊急停止し今に至っている。そして稼働中の3号機は10日、運転を停止した。

稼働中の原発を止めた画期的な判決だ。新規制基準の妥当性に疑義を呈し、関西電力の説明不十分、福島原発事故の原因究明がなく新規制基準は安全性の根拠にならない、として安全神話を否定した。

この高浜原発はプルサーマル発電、使用済み核燃料から作るウラン・プルトニウム混合酸化物であるMOX燃料を使う原発だが、この燃料棒の値段が1本9億円する、と朝日新聞が報道した(財務省貿易統計から引用)。通常のウラン燃料の9倍の値段。それを3号機は24本、4号機には4本入っていてMOX燃料総額で291億円をかけている!狂気の沙汰ではないだろうか。この値段は電気料金に反映されている。商業的にも技術的にも破綻しているとされる高い電気を買わされてきたのだ。ここには廃炉の値段は入っていない…

福島原発事故の損害賠償6.2兆円、除染と中間貯蔵3.7兆円、廃炉と汚染水対策2兆円。でも東電は黒字だ。5年経つ今となって、東電はメルトダウンの判定基準の存在に5年間気づいていなかったと判明。また、事故後の緊急事態発生の報告が全電源喪失から1時間遅れで報告されたことも判った。大嘘つきだ。これで信頼ができるか?こんな人たちに原発を操作する能力なんかない。

2月には東京電力の勝俣元会長ら3人の幹部の強制起訴が決まった。初めて「人災」として福島第一原発の事故が刑事責任が裁かれることになる。津波などで爆発事故などが発生する可能性を予測できたのに対策を先送りしたこと、などの責任が法廷で問われる。

東電起訴と高浜原発運転差し止めについては、コントロールされがちな司法が生きていた、ということになる。

原発震災により、避難している人が5年経過してなお10万人とされる。福島大学今井照教授の調査によれば、「もう帰れない」と判断する避難者は38%だ。
超党派で成立させた「原発事故子ども・被災者支援法」に掲げられた「避難する権利」、「被曝を避ける権利」はないがしろにされ、自主避難者への住宅支援は2017年3月で打ち切りにすると福島県。法令にも取り入れられている1ミリシーベルト(ICRP勧告・公衆の被曝限度)は科学的根拠がないと言い出す恥を知らない閣僚もいる。なりふり構わない政府。誰に活躍してほしいんだよ。

オリンピックのために全部帳消し? すったもんだの国立競技場、今度は聖火台を忘れていたらしい。どれもあまりの馬鹿さ加減にボーゼンとする。

多くの人の犠牲の上に成り立った5年目の3.11を迎え、新たな一歩にしなければならないと思う。(大塚恵美子)