モデル条例案から考える 子どもの貧困対策セミナー

2016年7月4日 22時28分 | カテゴリー: 政治を変える

7月4日、日本弁護士連合会クレオを会場に、「子どもの貧困対策推進モデル条例案から考える 子どもの貧困対策セミナー」に参加した。自治体職員、議員、弁護士、合わせて160人の参加者で静かなる熱気充分。

とても興味深い条例策定支援研究を進める(公財)日弁連法務研究財団研究班の取組み、有志の取組みで「モデル条例案」を市民と協働でつくったということで日弁連の見解という訳ではない。
子どもの相対的貧困率16.3%とされるが、見えていているようでも本質が見えない子どもの貧困対策は最重要課題。自己責任にあらず、社会の問題だ。

対象は現在15歳の子ども120万人中18万人(ひとり親家庭15.5万人、生活保護家庭2.2万人、児童養護施設0.2万人)であり、対策をとらないままだと将来的に2.9兆円の損失と1.1兆円の財政負担との指摘がある。
モデル条例案には、子どもの貧困とは「子どもが経済的困難と社会生活に必要なものの欠乏状態に置かれ、発達の諸段階におけるさまざまな機会が奪われた結果、人生全体に影響を与えるほどの多くの不利を負ってしまうこと」とある。子どもの権利条約にも、子どものすべての権利の否定につながる、とあるように。

「子どもの貧困対策推進法」ができても、公共政策として地域での切れ目のない対策を講じるにあたって、合意形成を深めることが不可欠とのこと。
それには実態の可視化、調査、データの再分析、新生児戸別訪問「こんにちは赤ちゃん事業」などのアセスメントに発見の視点を。指標をもつ行動計画をPDCAで展開する…そこを継続させ地域の意識を変えるには条例化が必要となる。活動に法令上の根拠が必要となるということだ。

弁護士会が法律の解釈や訴訟だけでなく自治体の法制化・条例化支援を視野に入れた取組みだ。
豊島子どもWakuwakuネットワーク」の栗林知絵子さん、立教大の湯澤直美さん、神奈川県政策局課長、貧困問題、条例案づくりに携わった紅山、三浦弁護士。それぞれの立場からの報告、提起、反論もあり、立体的、多角的な取組みだった。

興味深く刺激的な3時間。議会の立法化の力量のなさが突きつけられた気分にもなり。
地域に子どもの支援体制として「子どもの貧困対策センター」の設置がされて、そこで条例化などの議論ができることが望ましいのだろうな。頑張ろっ!(大塚恵美子)

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